データの「墓場」にしないために
「過去に同じようなトラブル、なかったっけ?」 そう思ってエクセルの申し送り帳を検索しても、なぜかヒットしない。結局、ベテランの記憶だけが頼り……。そんな経験、皆さんにもありませんか?
私の現場では2018年まで手書きノート、2019年からはエクセル入力へと移行していましたが、今日はその「検索性」を改善するための小さな、でも重要な一歩を踏み出した話です。そして、家に帰ってからの「AIとの反省会」で気づいた、もっと良い方法についても記録しておきます。
エクセル化したのに「探せない」ジレンマ
先週、プロセス制御担当のKさんに依頼していた、申し送り帳のバージョンアップ版が完成し、今日から運用を開始しました。
これまでの悩みは、ズバリ「設備名のゆらぎ」です。 例えば、あるポンプ一つとっても、「Aポンプ」「No.1送液」「旧ラインポンプ」など、人によって呼び方がバラバラ。これではいくら検索をかけても、キーワードが一致せず、過去の貴重なトラブル事例が埋もれてしまいます。
そこで今回の改修では、入力項目に「エリア(工場)」と「設備名」の列を追加しました。 いきなり全てをガチガチに固めると現場の反発もあるため、まずは「エリア」だけプルダウン選択式に。肝心の「設備名」は、ひとまず各自の呼び方で入力してもらい、データが溜まった段階で統一していく……という、少し先送りの計画でした。
AIが提案した「現場への敬意」
「これで少しはマシになるだろう」 そう思って帰宅後、日課になりつつある生成AIとの対話(壁打ち)で、この件を話してみました。すると、AIから意外な視点のフィードバックが返ってきたのです。
「正規の設備名リストを作りつつ、現場で馴染みのある呼び方は『カッコ書き』で併記するのはどうでしょう?」
ハッとしました。 私は「将来的に統一する」=「現場の通称を排除して、正式名称を強いる」ことだと無意識に考えていました。しかし、現場には現場の「共通言語」があります。それを無視しては、入力作業自体がストレスになりかねません。
例:No.1遠心ポンプ(旧ラインポンプ)
こうしてリスト化しておけば、正式名称でも検索できるし、現場のメンバーも「あぁ、あれね」と直感的に分かります。 「現場の言葉」を大切にしながら、データとしての「標準」も守る。まさに今の私たちが目指すべきDXの形だと感じました。
今回の「AI活用」のヒント
【標準化は、現場の文化を否定しないことから】 AIはドライな効率化だけでなく、プロンプト次第で「ユーザー(現場作業者)の使い勝手」を考慮した折衷案を出してくれます。 「正式名称」と「通称」を紐付けるマスタ作り。これは少し手間がかかりますが、検索性と使いやすさを両立させるための、急がば回れの近道になりそうです。
同じ現場リーダーのあなたへ
デジタルの仕組みを作るとき、つい「システム側の都合」でルールを決めてしまいそうになりませんか? 明日、さっそくKさんに「カッコ書き併記」のアイデアを相談してみようと思います。未完成なシステムだからこそ、こうして毎日少しずつ良くしていける。そう前向きに捉えて、明日も現場に向かいましょう。


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