日々積み重なる現場の「申し送り帳」や設備資料。過去のトラブル履歴や残件を確認するために、分厚いファイルをパラパラとめくって時間を溶かしていませんか? 今回は、新しく導入したスキャナーとAIを組み合わせて、紙の情報の「検索性」を劇的に上げることに挑戦してみました。完璧なシステム構築にはまだ遠いですが、現場の「面倒くさい」を解決する小さな改善の種を見つけた、リアルな試行錯誤の記録です。
圧倒的なスピード!紙の情報を一瞬でデータ化
昨日、念願だった高性能なドキュメントスキャナー(ScanSnap)が届き、午前中にセットアップをして早速使ってみました。
結論から言うと、本当に驚きました。十数枚の書類をセットしただけで、一瞬にして両面スキャンされ、パソコンにデータとして取り込まれていくのです。その速さと手軽さに、思わず声が出そうになりました。 現場には、まだまだ「紙」でしか残っていない情報が山のようにあります。これをデータ化するだけでも大きな一歩ですが、今回はさらに一歩踏み込んで、最近話題のAIツール「NotebookLM」と連携させてみることにしました。
申し送り帳×AI=一瞬で答えが出る「現場の知恵袋」
まず試しに、現場で使っている「申し送り帳」のコピーをスキャンしてPDF化し、それをAIに読み込ませてみました。
そして、AIに向かってこう指示を出してみました。 「この中から、設備の故障に関する情報だけを抽出して」 「今日の残件だけをリストアップして」
すると、どうでしょう。ほんの数秒で、的確な答えが返ってきたのです。 これまで、過去のトラブル事例や未処置の残件を探すために、私やメンバーがどれだけの時間をかけてページをめくっていたか……。人が時間をかけて探していたものが、一瞬で見つかる。このAIのポテンシャルの高さに、現場の課題を一気に解決できるかもしれないという大きな可能性を感じました。
プライベートでの確信と、厄介な業務への「改善の種」
この仕組みがどれくらい使えるのか、プライベートな書類でも試してみました。 娘の自転車保険の証書や分厚い契約説明書をスキャンして読み込ませ、**「他人に怪我をさせた場合の補償内容は?」**と質問すると、該当部分をピンポイントで正確に答えてくれたのです。保険の約款のような、普段あまり見返さないけれど必要な時に探すのが大変な書類でも、すぐに内容を確認できるのは本当に便利です。
この時、ふと閃きました。 「このスキャナーとAIの組み合わせなら、ずっと面倒で後回しにしていた**『電験三種(電気主任技術者)』の申請レポート作成**にも使えるのではないか?」
私は試験合格ではなく、実務経験による認定ルートでの取得を目指しているのですが、これが本当に厄介なのです。設備ごとに詳細な実務内容をまとめたレポートを作成する必要があり、膨大な設備資料をひも解かなければなりません。 しかし、関連する設備資料をすべてスキャンしてAIに読み込ませ、「この設備の仕様と、私の実務内容の関連性を整理して」と指示を出せば、あの大変な作業が劇的に効率化できるはずです。
まだ試作段階の「未完成」な思いつきですが、重かった腰を上げるための強力な武器を手に入れた気分です。
5. 今回の「トヨタ思考」的気づき・AI活用のヒント
【「探すムダ」はAIで徹底排除できる】 トヨタ生産方式における「7つのムダ」の中に、厳密には含まれませんが、現場で最もよく発生するのが**「探すムダ」**です。 モノを探す時間、情報を探す時間は、何も付加価値を生み出しません。紙の情報をデジタル化し、さらにAIを「検索エンジン」として使うことで、これまで人の記憶や気合いに頼っていた情報の引き出し作業を瞬時に終わらせることができます。これは、現場の標準化やトラブル対応の迅速化に直結する非常に有効なアプローチだと感じました。
6. 読者(同じ現場リーダー)への一言
「AIなんて現場の保全にはまだ早いよ」と思われるかもしれません。でも、まずは「過去のトラブル履歴を探すのが面倒くさい」「マニュアルを読むのが億劫だ」といった、身近なネガティブな感情をスタート地点にしてみてください。そこから、AIを使った小さな「改善の種」がきっと見つかるはずです。一緒に、現場の「面倒くさい」を少しずつ減らしていきませんか?


コメント