【未解決】20年選手との格闘。映らないモニターと、AIが教えてくれた「切り分け」のヒント

「新品に交換すれば直るはず」 保全の現場において、この常識が通用しない場面に何度出くわしてきたことでしょうか。

今日は、ある操作室のカメラ交換作業での出来事です。20〜30年前の設備と、最新の後継機種。この「時代のズレ」が生むトラブルに、若手メンバーと生成AI(Gemini)と共に挑みました。 まだ完全解決には至っていませんが、試行錯誤のプロセスこそが現場の財産。そんな「未完成」な一日の記録です。

マニュアルにない「手触り」を探して

トラブルの発端は、製造ラインの操作室にある監視カメラの不具合でした。 4分割で表示しているモニターのうち、1カ所が映らない。昨日の時点で、チームの若手メンバー2名が予備調査を済ませてくれており、「カメラ本体の不良」という結論が出ていました。彼らの迅速な切り分けには、いつも助けられています。

今日はその結論に基づき、カメラの交換作業を実施しました。しかし、すんなりとはいきません。 交換直後、モニターに映し出されたのは**「ピンぼけ」**の映像でした。

「あれ、どこで調整するんだ?」 取扱説明書をめくっても、肝心のピント調整方法が明記されていない。現場あるあるです。 結局、若手と一緒にレンズ周りを触りながら、「ここが回るんじゃないか?」「あ、変わった!」と手探りで調整箇所を発見。無事に鮮明な映像が戻りました。 やはり、マニュアルも大切ですが、最後は**「現物」を触って確かめる**ことが一番の近道だと再認識した瞬間です。

1080p、720p、CVBS…AIと挑んだ設定の迷路

ピント問題は解決しましたが、本当の壁はここからでした。 そのカメラ、単画面表示に切り替えると綺麗に映るのですが、元の**「4分割表示」に戻すと、そのカメラの部分だけが真っ暗になってしまう**のです。

ここで、ポケットの中の相談相手、**生成AI(Gemini)**に状況を投げかけてみました。 「単画面なら映るが、4分割機を通すと映らない。原因は?」

AIからの回答は驚くほど技術的で具体的でした。

「信号方式の不一致(NTSC/PAL)や、カメラの解像度(AHD/CVBS等)が分割装置の対応範囲を超えている可能性が高いです。1画面表示では同期できても、分割表示時の画像処理チップが新しいカメラの信号を認識できていない状態かもしれません」

なるほど、古い分割機が新しいカメラの高画質についていけていないのか。 AIのアドバイス通り、一つずつ設定を変更して反応を見ました。

  1. まず、解像度を1080pから720pへダウン。 → 結果:NG(映らず)。
  2. 次に、信号方式をAHD(アナログハイビジョン)から、より古い**CVBS(コンポジット映像信号)**へ変更。 → 結果:NG(これでも映らず)。

「これならいけるはず」と思った策がことごとく弾かれる。 今回導入したのは後継機種とはいえ、既存のシステムは20〜30年前のもの。簡単には握手してくれないようです。

明日のための「切り分け」準備

設定変更では直らない。この事実が分かっただけでも前進と捉えるしかありません。 残る可能性は「ケーブル」です。

明日は、現場から離れた電気室で、カメラを4分割表示機に**「直結」**してみることにしました。もしこれで映れば、原因は「長い配線のどこか(劣化や接触不良)」にあると特定できます。

事務処理や安全会議、そして「貯蔵品(再利用可能な予備品)」の管理講習など、やるべきことは山積みですが、一つひとつ、事実を積み上げて原因を追い詰めていこうと思います。

今回の「トヨタ思考」的気づき

【現地現物 × AIの仮説検証】

今回のトラブル対応で痛感したのは、以下の掛け合わせの重要性です。

  • AIによる「論理的な仮説」: 「画像処理チップが認識できていない」という視点や、「AHDからCVBSへ」という具体的な技術的選択肢。これらを瞬時に提示してくれるAIは、まるでベテランの技術顧問が横にいるようです。
  • 現地現物による「事実の確定」: しかし、AIの通りにやっても直らないのが現場のリアル。そこで「設定の問題ではない」という事実を確定させるのは、やはり人間の手です。

AIが**「可能性の地図」を描き、人間がその道を歩いて「行き止まりかどうか」**を確認する。 この繰り返しこそが、最短で正解にたどり着くプロセスなのだと感じました。

読者(現場リーダー)への一言

トラブルがその日のうちに解決しないと、なんとなくモヤモヤしたまま帰路につくこと、ありますよね。 でも、「何が原因ではなかったか(今回は設定)」が分かっただけでも、それは大きな前進です。未解決のタスクを抱えている自分を責めず、明日のための「良い準備」ができた自分を褒めてあげましょう。

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