皆さんの現場では、毎年の棚卸しはスムーズに終わっていますか?
「去年無かったはずの部品が、なぜか今年出てきた…」 「台帳にはあるのに、現物がどこを探しても見つからない…」
こんな風に、探し物で無駄な時間と体力を消耗する「現場あるある」、経験がある方も多いのではないでしょうか。
私も先日、棚卸しをしながら深くため息をつきました。 現場の「探すムダ」は、私たちの貴重な時間を奪う最大の敵です。
今回は、そんなカオスな予備品・モーター置き場を前に、どうやって改善の糸口を掴もうとしているのか。
まだ解決には至っていない「未完成」な状態ですが、現場のリアルな葛藤と、これから取り組むアイデアを皆さんに共有したいと思います。
毎年の恒例行事?予備品置き場の「ブラックホール現象」
今年もやってきた棚卸しの季節。 本来なら在庫の確認をしてスパッと終わらせたいところです。
しかし、現実はそう甘くありませんでした。
「あれ?この部品、去年探しても見つからなかったやつじゃないか?」 「逆に、今絶対にあるはずの予備品がどこにもないぞ…」
まるで予備品置き場にブラックホールがあるかのように、モノが消えたり現れたりを繰り返しています。
この状況を直視した時、ある残酷な事実が明確になりました。
「誰も、どこに何が置かれているか正確に把握できていない」ということです。
これでは、緊急のトラブル発生時に必要な部品がすぐに出せず、復旧の遅れに直結してしまいます。 保全リーダーとして、背筋が凍る思いがしました。
行方不明のカード問題と、「マグネット仕切り」というアイデア
この状態を放置するわけにはいきません。 まずは比較的取り組みやすい、棚の予備品から仕組みを変えるアイデアを考えました。
これまでは、予備品の機器そのものにカード(現品票)を直接結びつけたり、テープで貼ったりしていました。
しかしこれだと、出し入れの拍子にカードが外れてどこかへいってしまったり、機器とカードがバラバラになって迷子になることが多発していたのです。
そこで今回は、「マグネットで付け替えできる、カード入れ付きの仕切り(ブックエンドのようなもの)」を棚に導入してみようと考えています。
これを機器のすぐ脇にピタッと貼り付けて、そこにカードを入れる状態にする仕組みです。
これなら、機器とカードのセットが崩れず、予備品のサイズが変わってもマグネットごと移動させるだけで柔軟に対応できます。 モノと情報のリンクを確実にして、「あるべき場所」を見える化する作戦です。
途方もない作業への決意。整理の第一歩は「現状把握」から
棚の改善は見えてきましたが、現場には最大の難関が別にありました。 それは、工場の片隅を占領している「モーター置き場」です。
長年の蓄積で大小さまざまな予備モーターが鎮座しており、どれが本当に必要なのか誰にも分からない状態になっています。
このカオスなモーター置き場を整理するためには、まず「現場で稼働している既設モーター」を全て調査する必要があります。
設備で実際に使われているモーターの型式が分からなければ、予備が必要か不要かの判断すらできないからです。
正直に言うと、気が遠くなるような作業です。
長年稼働している設備のモーターは油やホコリまみれで、銘板が擦り減って文字が読めるかどうかも怪しいものがたくさんあります。
それでも、この泥臭い調査ができれば、「もう使っていない設備の予備モーター」をあぶり出し、思い切って処分することができます。
不要なものがなくなれば、本当に必要なものがすぐに見つかるようになります。
めちゃくちゃ大変な道のりになるのは目に見えていますが、現場の「探すムダ」をなくすために、絶対に実現したいと決意を固めました。
💡 読者の現場でも使える!今日の「トヨタ思考」
- 「探すムダ」をコストと認識する: モノを探している時間は、何も価値を生み出していません。棚卸しでモノが見つからない時は、仕組みを見直す最大のチャンスです。
- モノと情報は「定位置」でセットにする: 現品と現品票がバラバラにならないよう、マグネット等の工夫で「誰が見ても迷わない定位置管理(見える化)」を作りましょう。
- 「捨てる」ための現状把握: 整理(必要なものと不要なものを分ける)の第一歩は、現場の現状を正しく知ることです。大変ですが、既設設備の泥臭い調査が根本的な解決に繋がります。
🔧 現場の同志たちへ
何年も放置されてきた現場の整理は、一筋縄ではいきませんよね。 銘板のホコリを拭きながらため息をつく日もあると思いますが、その一手間が明日のトラブル復旧を確実に早くするはずです。 焦らず、まずは目の前の棚のカード1枚から、一緒に「探すムダ」をなくしていきましょう!

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