ここ数日お伝えしてきた、ある現場のラインでの「監視カメラを新品に交換したら、4分割モニターで真っ暗になってしまう」というトラブル。ついに今回、完結編です! 「直結テスト」で長い配線が怪しいと睨み、大がかりな配線工事が必要かもしれない……と頭を抱えていた昨日。しかし、結論から言うと、工事費用は「ゼロ」で無事に復旧させることができました。 解決の糸口は、実にシンプルで、かつ私たちが陥りやすい「盲点」にありました。今回は、遠回りしたからこそ気付けた現場のリアルと、基本に立ち返ることの大切さをお届けします。
若手メンバーへの調査指示と、盲点だった「設定」
大工事の決裁を急がず、「他に原因はないか?」と立ち止まった昨日の夕方。私は若手メンバーの2人に、改めてカメラ本体の仕様や設定項目の詳細な調査を指示しました。 もし仮設ケーブルでのテストやメーカーからの回答を待つ間にも、私たちがまだ見落としている機能があるかもしれないと考えたからです。 彼らは取扱説明書や設定画面を隅々まで確認してくれました。そして、ある一つの項目にたどり着いたのです。
状況を一変させた「ケーブル長設定」
若手メンバーからの報告は、まさに目から鱗でした。 カメラの設定項目の中に、**「カメラケーブル長の設定」というものがあったのです。確認してみると、現在の設定はデフォルトのままでした。 現場から電気室までの距離はかなりの長さがあります。そこで彼らが、このケーブル長の設定を「250m以上」**というモードに変更してくれました。 するとどうでしょう。それまで4分割画面を通すと真っ暗になっていた映像が、嘘のようにクリアに映し出されたのです! 「機器同士の相性」でも「配線の劣化」でもなく、単に「長い距離のケーブルを通すための設定」がなされていなかっただけ。たった一つの設定変更で、見事に復旧を果たしました。
遠回りしたからこそ得られた教訓
「なんだ、設定一つで直るのか」と笑われてしまうかもしれません。しかし、この一連のドタバタ劇は、私たちチームにとって非常に大きな収穫でした。 もしあの時、「直結で映ったから、原因は古い配線だ!」と思い込み、すぐにケーブルの引き直し工事を手配していたらどうなっていたでしょう。多額の費用と工数をかけた挙句、新しいケーブルにしても「設定」がそのままだからやっぱり映らない……という最悪の結末を迎えていたかもしれません。 原因究明のために遠回りをし、若手メンバーと共に泥臭く調査を続けたからこそ、大きなムダ(コスト)を未然に防ぐことができたのです。
今回の「トヨタ思考」的気づき
【「思い込み」の排除と、基本への立ち返り】 トラブル対応において一番恐ろしいのは、「こうに違いない」という思い込みです。 今回、「配線が怪しい」というところまで事実を絞り込みましたが、最終的な真因は「設定」にありました。トヨタ思考における「5つのなぜ」を徹底し、安易な結論(即工事)に飛びつかず、「本当に配線の劣化なのか? 機器側でカバーできる設定はないか?」と基本に立ち返って確認できたことが勝因です。 「設定の確認」という基本中の基本が、時に何十万、何百万というムダな投資を防ぐ盾になることを、改めて実感しました。
読者(同じ現場リーダー)への一言
トラブルが続くと、焦りから視野が狭くなり、足元の「基本」を見落としてしまうことってありますよね。 今回のカメラの件は、まさにその典型例でした。でも、現場での失敗や遠回りは決してムダではありません。若手メンバーが自ら設定を見つけ出し、見事に解決へ導いてくれたことは、彼らの大きな自信(人づくり)にも繋がったはずです。 「なんだ、そんなことか」と笑える結末こそが、一番平和で良い解決策だったりします。皆さんの現場でも、大がかりな対策に走る前に、ぜひもう一度「基本の設定」を疑ってみてください。今日もご安全に!

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